artenarra世田谷2022 講座開催レポート #3日目

【基礎演習 表現2:「読む・語る」をつくる】
2月5日(土)@IID 世田谷ものづくり学校 2-A教室

講座3日目のこの日は、引き続き講師に山田宏平さんを迎え、前回から取り組んでいる「読む・語る」をさらに深く学んでいきます。
この日は2-Aという元々教室だった部屋を使っての実施。部屋に入ってくるなり皆さんの「懐かしい!」という一言が印象的でしたね。

最初はなんだか昔を思い出す授業スタイルでスタートです。
授業スタイルで座っていることを利用し、最初は姿勢に意識を向けます。
座り方や向きを変えたりするとどう感じるか。話し手からは、聞き手の目線があるとないでは緊張感や印象がとても変わる、正しい姿勢とはなんなのか、演じる立場によって姿勢を変えるのも1つ、と宏平さん。
ちょっとしたことでも伝えわり方って変わりますよね。

さて、机をみんなで片して、ここからが本番です。
まずは頭と体を動かす練習。これから恒例となる(?)アルテナラ体操から始まり、イメージ上のボールを渡し合うアクティビティ。相手が受けやすくするにはどうしたらいいか、他者に伝わりやすくするにはどうしたらいいか、考えながら実践です。

次は、目線を外に向け、教室内に意識を広げて、室内にある好きなものをそれぞれで数えてみます。空間の中にある「もの」に焦点が当たると、また、その空間から得られる影響も変わります。
ちなみに教室内の床に貼られている「タイル」の数は617個だそうです。

また、自分が数えている姿勢を再現するワークも。無意識にやっていることを再現するのはなかなか難しい。しかもそれを何をやっているか伝わるようにするのはなおさらです。

休憩を挟んで、ここからは、前回宿題にもなった「どろんこハリー」を読んでいきます。グループになり、座る場所を工夫しながら読むとどんな感じがするか、どれが良い感じ?お互いに意見を伝え合いながらいろいろ試してみます。

ここで宏平さんから、最後のお題。「絵本を持たずにやってみましょう」、という指示。受講生からは悲鳴にも似た声が聞こえてきましたが、宏平さん曰く「読み手から語り手になる」ために必要なステップとのこと。
そう、アルテナラは「読み聞かせ」のイベントではなく「読み語り」のイベントなのです。

みなさん試行錯誤しながらも、思い思いのどろんこハリーが展開されました。
実践後の意見交換では、「絵本を読むとストーリーに距離感を感じるけど、現代語で話してくれると親近感が湧いた」といったポジティブなコメントから、「絵本がなくなった途端に目線をどこにやったらいいかわからなくなった……」といった戸惑いの声も。

ここが起点となって、受講生たちのアルテナラパフォーマーとしての成長が始まっていきます!

投稿者について

team artenarra

レッジョ・エミリア、レッジョ・ナラの理念に共感し、日本での読み語り・総合芸術のイベント『artenarra』を開催するプロジェクトチームです。

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